用語説明 壱 〜組織篇〜









上海騎士団……





正式名称連邦警備保安局。上海市の外灘に拠点を置くことから上海騎士団という通り名がついた。通称騎士団。
元は傭兵貴族の集まりだったため、このように呼び習わされていると推測される。大まかに分けて九つの部署があり、それぞれを第0部・枢密執行局の構成員(11名)が監視兼管理している。
大陸全域にその権力を行使できるが、もともと各行政間の連携が取れない性質の国家であるため、地方警察や特別行政区の警察などとの折り合いは悪い。
宝蘭堂………






表向きは冴えない骨董店兼喫茶店。県城内の寂れた裏露地に店を置く。
その実態は、上海騎士団第九部・特別派遣捜査局のアジトであり、第一話現在では構成員三名がそこで生活している。
主な仕事は捜査局や監察局では処理しきれない問題を解決することであるが、その多くが雑用である。一方で騎士団統帥自らによって命じられた特殊任務の遂行にも当たっている。
騎士団内部でもこの部署の存在を知るものは殆どおらず、一部ではその存在を疑問視する声も上がっている。
烏龍幇……





中華大陸の黒社会を牛耳る犯罪結社。
その祖は古く、前王朝末期に黄浦江を中心に活動していた土着の水夫の集まりが、革命の混乱を受けて密輸や密航、人身売買などを生業とするようになったのが始まりらしい。
現在では、騎士団と同じく上海を拠点に活動を展開しているが、表向きは海外との電子機器貿易で利益を上げる一企業として知られている。また、上海市当局との癒着も噂されており、上海でのある程度の権限を彼らが握っているとも云われている。 
騎士団部署名




 
今現在登場している騎士団の各局の名称、及びその役割について。

第0局≫枢密執行局 
ようは騎士団の中枢を担う、幹部たちの集まり。騎士団総帥を含む全11名で構成されている。此処の所属の幹部たちが、各部署の統括を行っている。

第1局〜3局≫捜査局
騎士団内部で最大の規模を誇る部署。連邦内で発生したあらゆる事件についてを捜査する。第一局と二局は刑事部(殺人や強盗、誘拐など)を担当し、第三局は組織犯罪を担当する。その中でもさらに、麻薬取締りやマフィア専門の部署などの細分化がなされている。

第4局≫機動局
立てこもり事件やテロなどの際に出動する武装部隊。
麗紅曰く、『軍隊警察』。主な仕事は凶悪事件の逮捕時、武力でもってそれを制圧することであるが、要人警護やレスキューなど、幅広い分野で活躍している。また、戦闘航空機やそれに準ずる偵察機をはじめとする最新鋭の兵器も有しており、そのためか騎士団内部でも圧倒的な権力を誇っている。故に、この局の統括役は騎士団総帥との折り合いが悪く、何かと云うと衝突する傾向にある。

第6局≫総務局
経理や人事を司る、事務的な部署。所属者数は捜査局に次いで多い。

第8局≫公安局
騎士団内部でもその所在や任務内容、人事などの情報を開示されない、謎多き部署。
テロ行為や反政府活動などを未然に防ぎ、諜報活動を主な任務とする。

第9局≫特別派遣捜査局
騎士団内部でもその存在を知るものは極僅かという幽霊部署。
捜査局と公安局から派生した特別部隊というのが表向きの顔だが、実際は総帥からの直接任務を遂行するために組織された秘密警察である。